2014/08/25
振り返りの前に、ゼミ生によるトータルゲーム(TG-E)体験談を、主要なところを切り取って以下に紹介します。
Aくん。
今回の合宿でのビジネスゲームで一番印象深かったことは、屋台バージョンのビジネスゲームと同じように、お金は使うことによって意味をもち、そのタイミングを判断することが非常に重要になってくるということです。だからこそ、そのタイミングの見極めや、広告や研究といった分野にも視野を広げていく必要があることも学ぶことが出来ました。
実際にお金を使ってやってみることで、経営することの難しさ、うまく利益を上げていくことの難しさを改めて実感させられました!より実践的で現代社会に近い形での今回のビジネスゲームはとてもいい経験になったと考えています。
Bくん。
今回の合宿で2回ビジネスゲームをしましたが一回目のゲームで自分の会社は倒産してしまいました。おそらく理由は市場をあまり空けなかったのが原因だと思います。自分の会社の現金を気にして材料を少ししか買わず、いざ販売しようとした時に市場が空いていないので売れないというのが多かったです。
そこで、二回目は市場を空けてまわすことを意識して行いました。すると一回目と比べて一期の結果からよくなりました。でも途中倉庫火災があり資本が減ってしまったのが辛かったです。4人のグループだったので市場は空いていて販売、予備販売がしやすく、材料もよく周っていてとても良かったと思います。
二回目のゲームでも資本が300円を超えることが出来なくて残念でした。大型機械を買えば良かったなどいろいろしてみたいこともあるのでまた機会があればビジネスゲームをしたいなと思います。とてもいい体験ができました。
Cくん。
ビジネスゲームをして、経営というものの難しさを知りました。ただのゲームでさえも途中で崩してしまい、借金をすることになってしまい、自己資本と他人資本が変わらないというとこまで追い込まれてしまうところまでいってしまっていました。
しかし、2回目やってみると、市場の流れを読んだ上でどこを買い、どのタイミングで売るのか、会社内の製造はどのようにしていくのかということを考えることができていた。それから、自分が思ったことは生産の段階も効率よく回していき、限られた時間の中で他のことに向ける時間を少しでも作ることが大切だと感じた。
状況変化という自分にとって、不利なことや有利なことがある中、不利なことでもいかに損失を避けられるのか軽減できるのかと考えるのも大切であるとおもった。反対に、有利なことであれば、それをきっかけにしてどこまで伸ばしていけるのかということがたいせつであると感じました。
自分のある資本を使っていかないと思うように増えていかずに無駄にしてしまうということも思いました。どこまで投資していくかということも大切であり、それの使い方により、より多くの利益が見込めるのでないかと考えます。そして、経営とは本当に難しいもので、状況をよめるということが重要であると思いました。
Dくん。
最初のビジネスゲームではFやEなど安い材料しか買わなかったため、自分が売るときにはCやDの市場がいっぱいで売れないことが多かった。売れないとお金が入らないため新しい材料を買うことが難しくなり、なにも出来ない状態でゲームが進んでいき会社としての売り上げも伸びず赤字となっていた。二回目からはAからDの材料も買うことで材料費がかかるものの、買った分だけ製品を売ることができたのでお金は増えていった。最初、相手の会社はライバルだと考えていたが、続けていくうちに協力して市場を動かすことでお互いに利益が得られることに気がついた。
ビジネスゲームを通じてお金の流れを一番に理解できた。高くても材料を買うことで市場を動かし、今度は自分が売る立場になったときに多くの製品を売ることができるのでお金が回ってくる。安い材料しか買わず市場が動いていない場合では、自分の製品も市場には必要とされていないため一度に売れる量が減り、帰ってくるお金も減ってしまう。お金を使い、需要と供給のバランスを保つことで自分の会社の売り上げが伸びることがわかった。
Eさん。
最初はどのように資産を増やしていけばいいのかが掴めず、借り入れをしてしまいました。それでも、『こうすればいいのでは?』のいうものが終わる頃にはなんとなくイメージ出来てきました。
そのイメージは、
・無駄に使い惜しみをしてはいけない
・最低限給料分の利益を出さなければならない
・手番を有効に使わなければ利益は増えない
・お金がある時、ある人が高いところから仕入れをする
・一個ずつ空けるのでは無く、おこぼれがもらえるような空け方をする
・材料、仕掛け品、製品のバランスと流れをつくる
というようなことです。
そして三日目のビジネスゲームでは、もう一度リセットということだったので初日になんとなく掴んだものを実践してみました。すると、市場は良くなり、利益も出すことができ、初めて300円を超えました。また、自分だけでなく、周り人も利益を出してみんなで利益を出していけるような市場になりました。
これを好況というのかな?と思いました。
Fくん。
今回の合宿で学んだことは「お金は使わないと増えない」ということでした。例えば資金が少ないからと言って、11円のF市場ばかり買っていても売るための市場が空かないので高く売れずにお金が減っていくばかりでした。無理をしてでも高い市場から多く買わないと儲けになりませんでした。
よく考えれば閉ざされた市場相手に商品を売ろうとしても売れるわけがなく商品の持ち腐れなのは現実の社会でも同じだと考えました。
またこのゲームの鍵は機械だと考えました。1期目に中型にすれば資金に余裕があるので短期で利益を出すことができましたが、期数を重ねるごとに生産量が追いつかなくなってきて利益が出にくいと分かりました。大型では(購入後の手元資金の)残金が100円になるので短期的には利益を出すのは難しいですが期数が増えてくると生産量が多いので大量販売のチャンスが増やせることが分かりました。
このことから自分の会社の先を見据えたうえで、最初の機械を判断する必要があると考えました。
Gくん
ビジネスゲームは実際の現金を使ってやるものだったので、初めての感覚ですごく新鮮でしたが難しかったです。しかしその中でも市場を動かさないと自己資金も増えないこともわかりました。
またビジネスゲームで一緒にやる人の人柄などもわかったので、そういった面でも楽しいものになりました。
そしてビジネスゲームで学んだことは、お金を使うことに消極的になるとお金の周りが良くならないということ。またただお金を使うだけではなく、状況をしっかりみて正しい判断をするということ。あと先生にも言われた通り市場をしっかりと見る力。
これらが必要になってくるのだと学びました。
自分の目標は自分で会社を立ち上げることで、今まではコストのことなどは全く考えてなかったので、このビジネスゲームは自分にとってすごくためになるものになりました。
まだまだ時間はあるので市場をみる力、社会の流れを読む力、コストをしっかりとコントロールする力、実践形式での経営ノウハウを学んでいきたいと考えています。
Hくん。
今回のビジネスゲームで学んだことは、会社を運営していく中で様々な面の無駄をできる限り省くことは利益に大きく関係するということだ。
装置にしても価格こそ大型は高いが、長期的に考えて利益を生み出そうとした場合、回転率が優れており無駄な時間を省くことができた。雇う労働者については、一度雇えば無くなる心配はほぼないので仕事の効率としては多くの労働者を雇うと便利だが、人件費はかなりの負担となるので金銭的な余裕ができるまで必要最低限の人数を必要な場所に適材適所で雇うのが好ましいのだろうと思った。
研究や広告への投資は初期の段階からどちらかへ徹底的に行うべきだと思う。中途半端に投資しても次期に消えて無駄になってしまうので、最低でも次期に引き継げるように投資すべきだと思う。
短期的に利益を上げることより、長期的に利益を上げることを考えることが重要なのだとわかった。
Iさん。
初めて会社ゲームにやったいろいろ勉強した。始めどうやって動くか全く知らない二人は、競争相手と思ってやっていた。でも先生と一緒の時、やり方勉強しながら進めていた。運用方法が身につけられた。だから期末時は利益が出た。
しかし、三人一緒にやると私は全然ダメだ。最初大型買って途中で中型に変えたことは一番大きなミスだった。先生は三人四人でやる時、市場の流れが変わるかもしれないと言っていた。三人やると一人は製品があまり売れないと考えて機械を大型から中型に変えた。悔しい、悔しい。
私の経験みると研究は非常に大切だ。単価が高いとお金が貯まる。もちろん費用が少なくて利益が出る。だから人は最低的な雇用することで十分と思う。広告すれば、二人営業員の効果と一緒だ。お金も少なくてすむ。
現実の企業も一緒だ。先進な機械使って、高級な人材雇って、お金も時間もいくらかでも研究して成功すれば他人により単価が高く売れる。また、営業者の考えも大切だ。どこから仕入れどこに売るが全部よく考えしなければならない。
Jくん。
合宿ではビジネスゲームをやった。これまでにも2回ほどやったことがあったが、それとはまた違うやり方だったので面白かった。
今回は自由意志でどんなことをするかによって大きく変わってくるのでプレーヤーの考え次第で良くも悪くもなっていくと思った。また市場の状態にも気を配らないといけなかった。製品を販売しようとしても市場が空いていないと売ることが出来ないのでムダにターンを過ごしてしまう。人数を増やしてやった時、特にそう思った。自分が空けて売ろうとしても次に回ってくるまでに他の人が売って埋まってしまうことがあった。
そこで、そうした周りの状態にもあわせてやっていくと良いと思った。
Kくん。
最初やった時は、とりあえず安いF市場から争うように仕入れて、AやB市場に売ろうとばかりしていました。しかし、もちろんそんな荒いやり方では儲かるはずもなく、CD市場の販売カードばかりが出て売れず、無駄に一期分のカードが消費されていくばかりでした。そのて結果、全く商品が売れずに総資産が300円から100円、手持ちの現金は一桁だったりしたことも多かったです。万単位に直せば、200万の大損です。
そこで、やり方を変えて、今度は中くらいの値段のCやD市場のところから仕入れてみました。14〜13円で仕入れ、それぞれに2円足して商品にし、それを売るから、17〜16円以上で売れれば儲けが出る計算です。一期分で必ず出る経費は、あまりしっかり記憶していませんが、補修と人件費70〜100円ほどに減価償却の10〜20円を足すので、約110円の粗利が出なければマイナスになったとおもいます。
今から考えると、すごく当たり前の事ですが、いざやってみるとそういうことに頭が回らないことに気付いたので、どれだけ儲けるのか、つまり損益分岐点をしっかり見定めることをクセにしたいな、と思わされたゲームでした。
Lくん。
今回のゼミの合宿でのビジネスゲームは、私にとってとても深く考えさせられることでした。ゲームなので遊び半分でお金を使うなどできましたが、現実であれほどお金を使う度胸は私には無いと思いました。しかし、ビジネスゲームをやってわかったことは思い切ることの大切さです。
私が経営するにあたって大切だと思っていることは経営者の決断のタイミングです。また、鵜飼先生が言っていたように最後まで諦めないことだと思います。
経営者の決断のタイミングとは、何かを買う時や売るタイミング、いずれにせよ売ってくれる人や買ってくれる人がいるから経営できるわけであり、いつも自分の都合で買ったり売ったりできるわけではありません。つまり相手のことを考えなければならないのです。例えばビジネスゲームでいうと、誰かがたくさん買って空くまで待っていようと考えている人。完全に自分の都合だ。相手はなにを必要にしているだろうか、それに自分の会社は対応できる能力はあるのか、もう少したくさん作ったりしたほうがいいのではないだろうか。などこれがタイミングの大切さだと思います。そして最後まで諦めないことです。
なにが起こるかなんて誰にもわかりません。先を読むことはできるがそれが確実なわけではないのです。先を読んでそれがもし外れても諦めず必死にやっていくことが大事だと思いました。
Mくん。
ビジネスゲームを取り組んだ。やってみると初めはよくわからず流れのままにやっていたが、そのうちにどうすれば儲けに近づけ、赤字になりづらいか理解していき、集中してやっていると3時間と経っていてとても楽しくて、なおかつためになったと感じ、やってよかった、このゼミにしてよかったなと思いました。