2012/11/12
11月10日、11日と武蔵大学にて全国大会が開催されました。私は、ビジネス・インキュベーション研究部会の報告を行ってきました。地方圏におけるビジネス・インキュベーション(BI)の実態調査の報告が中心でした。公的資金が投入されてきたBI、そして、インキュベーション・マネージャーの地域産業創造に果たす意義を再確認した事例を示しました。パワーポイントは、事例紹介後に投影した内容です。→「20121111.pdf」をダウンロード
統一論題は「起業家社会に実現に向けて:アントレプレナーシップ教育の方向性」。総意として、アントレプレナーシップ教育は、日本においては特に大切であることが提言されました。全国大会を終えるにあたって、学会長より、「アントレプレナーシップ教育を担う教員の不在」「教育コンセンサスの不在」という2つの不在が指摘され、ベンチャー学会として「起業家教育のリーダー養成がまず大事」「良いケースを持つ。そして、ケースをどう使うかが鍵で、方法の一つとしてライブ・ケース(ワークショップ型)を採り入れてはどうか」「learning by modeling(近くのロールモデルの意義は大きい)」等が示されました。(私が理解した範囲での記述です。間違っている可能性がありますので含みおきください)
愛知学院大学でアントレプレナーシップ教育の共同プロジェクトを推進する同僚と簡単に振り返りました。「教えることができる」との前提ではなく、「教えることができない」という前提でアントレプレナーシップ教育を捉える視点が欠けているのではないか?との疑問が残りました。私たち愛知学院大学のアントレプレナーシップ教育は「教えない教育」を前提に出発します。方法論と教員の技能・役割も異なってくるはずです。私たちのアプローチを発信するよう努力したいと思います。
なお、「中部経済新聞」に「社会的にアントレプレナーシップ教育の環境を整備しよう」「(副題)鍵は2つの連携『小中高大連携』と『産学連携』」と題し、投稿しました。11月下旬に掲載予定です。改めて紹介させていただきます。